私の病歴について(パニック発作編)
私の頭がおかしくなり始めた頃の話です。
20数年前、私は大きな総合病院にぜん息治療を目的に通院していた。
ちょうど吸入式ステロイドが本格的に使われだし、ぜん息が劇的によくなり始めた頃だった。
私は電車に乗っている時などに胸が急に痛くなり、動悸が激しくなり、いい知れない不安に襲われるようになった。
私はこのいい知れない何かを呼吸器疾患だと思っていた。新たなぜん息発作かと思っていた、また面倒な病気になったぞと思っていた。
何せこの発作には当時自分にとって絶対的な対症療法薬、吸入式β2刺激薬が全く効かなかったから。
当時はまだ、パニック発作という症状は今ほど周知されていなかったと思う。
私なりの対処法として冷たい飲み物を飲むと治ると経験的に会得していた。
今思うに、電車の中で発作が起きる、冷たいものを買うために電車を降りる、ポカリスエットを買って飲む、座れれば座る、しばらく待つ、治る。
まあ、いわゆる茶でも飲んで落ち付けを本能的に行っていたようだ。
当然、呼吸器内科の医師には症状を伝えたが痛み止めを処方されたりしていた。
そんなある日、病院に向かう途中の電車の中で発作が起きた。いつもの儀式的なキオスクでポカリスエットを買うなどせずに病院に駆け込んだ。
呼吸器内科の医師は私の症状を診て直ぐに心電図を測定した。
呼吸器内科の先生が仰るには脈が異常に速いが異常は無いとのこと、きれいな心電図だと言われたように覚えている。
その時もらった薬がリーゼだったと思う。頓服として使ってみたが全然効かなかったことも覚えている。
この時、精神科を紹介してくれていれば、うつ病を今ほどこじらせることも無かったのではないかと思う。
リーゼを出したんだから、もう一歩踏み込んでもらいたかった。
どうでも良いことだが、この時のお医者様は現在この総合病院の副医院長になっている。
私の精神科デビューは、この1,2年後になる。